連載『初歩からのボーカルトレーニング』は24回目。
SOUND DESIGNER 6月号、全国書店にて絶賛発売中です。
スタートから2周年となりました。
おめでとう! ありがとう!
ハイタッチ!(自分の右手と左手で)
読者の方々、編集部の方々、本当に感謝しています。
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今月号にも書いているとおり、歌は声さえあれば誰にだって歌えます。
才能ないし…とか、たまに耳にすることありますけど。
では、才能の定義とは?
誰もが納得する答えを出せる人いるかなあ。
僕の好きな歌手は、レコードやCDを聴いているだけで、顔や姿形まで見えてきそう。
って、子供の頃から思ってました。
つまり、その人自身であるかどうか。
誰だって顔に好みがあるように、声にも好みがあるでしょう。
『いい声』の定義だって人それぞれ。
だから『才能』を論じるのも僕にとっては、う〜ん、て感じ。
確かに生まれつき声域が広かったり、声量が豊かだったりする人、いますよね。
でも、すべての歌手がマライヤ・キャリーやセリーヌ・ディオンみたいである必要なんてない。そんなのつまらない。
僕の大好きなJoão Gilbertoは、囁くような歌声でボサノヴァを作ったし、
細野晴臣さんはあの低音でこそ『終わりの季節』に色をつける。
才能とか言って尻込みしてるくらいなら、何でもいいから、わーーーーっと1日好きな歌を唄ってみるといいよね。細かいことなんていろいろどうでもよくなるから(前向きな意味で)。
どうでもよくなったその先に、他の何者でもない自分の本質が見えてきたりするものです。
その上で、もっとこういう声出したいなとか、こういう色付けしたいなとか。
心から生まれてくるものを形にするべく、工夫していけばよいのではないでしょうか。
そんな時の練習方法を、連載では紹介しています。楽しみながらできるといいなと。
原石を磨いて輝いていくダイヤモンドのように、声も磨けば必ず輝き始めます。
その過程で、石の特徴を生かして、さらには身につけて喜んでくれる人の笑顔を想像したりして、というように。
愛を持って向き合っていけると最高ですよね。
僕もまだまだ道の途中。
共に歌うことを楽しんでいきましょう。

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