2006年12月31日

2006

さぁ残り僅か。マツイ棒片手にスタジオ宇宙の大掃除をしつつ心穏やかに過ごしています。

今年は定期的にライブができて、そのいちいちに大いなる発見があって素晴らしかった。中でも9月のbagusには特別な想いが残っています。歌を始めて20年、上京して15年、デビューして8年。その間に積み上げる意識すら無く積み上げてきたものが、あの場所で開く音を聞きました。終わった後は不覚にも一人で少し泣いた。内側からあふれたエネルギーが形を変えるように。飽き性の俺が唯ひとつ磨いてきた宝物。それを共有できるとはなんと幸せな事なんだろう。歌ってなんて最高なんだ。そんなことをあらためて力強く思った次第です。

世相としては、なんだかますます不安定な時代へ突入しているように感じます。目と耳を覆いたくなるような事件がどんどん身近になってる。子供が親を殺したり親が子供を殺したり。自殺も年々増えているそうで、あれも一種の殺人だもんね。自ら選んだというよりは目に見えない何かにぶっ殺されるんでしょう。世の中だか何だか解んないけれど。
また海の向こうでは未だにイデオロギーの争いが絶えない。21世紀に戦争があるなんてどうしても信じ難いけれど、人間とは本当に学習能力に欠けた動物のようですね。それとも元来同種を殺し合うDNAでも組み込まれているんだろうか。いずれにしても、この世界は我々一人一人の意識が合わさって形成されている訳で、争いを望むエネルギーが勝っているんだろうな。報道も嬉しそうだもんね(そうとしか見えない)。ニュースなんて見ちゃいけないよ。頭狂うよ。
第二次大戦終結から60余年、そして911。俺の頭の中ではどうしてもまとまらない事が多いです。夏頃に一度ここで書きたかったんだけど、どうしてもまとまらない。沖縄行って基地やなんかの現状目の当たりにしたら尚更まとまらなくなってしまった。年明け札幌に帰ってきます。前にも書いたと思うけど、俺の両親は戦争体験者です。昭和ひと桁生まれ。今回は親と、今もやもやしている事を思いっきり話したい。16歳で家出して、二十歳過ぎて和解して、その後親の深い愛を理解できて、今やっとそういう話ができるような気がしてて。親が今をどう見てるのか聞きたい。血を分けてもらった人の心を。

現代の若者はネットばかりでコミュニケーション能力に欠けている、ゲーム感覚で人を殺める…そういうことじゃないと思うんだ。いい大人が安易な分析で責任を転嫁してはいかんだろう。そういう事言ってるやつに限っていい顔していない。隠れて鼻糞食ってるような顔だ。ひとりひとりが本当の自分の気持ちを掘り下げなくちゃ。好きな事嫌いな事、自分ではっきりさせなくちゃ。決して比較としてじゃなく。

さっきジョン・レノンのHAPPY X'MASを何回もリピートして聴いていた。俺にはこの曲が必要だ。今までも必要だったし、たぶんこれからも必要だと思う。美しいメロディーとハーモニー。もし機会があれば訳詞を読んでみて下さい。これは1971年に発表された曲です。それから世界の何かが変わったのかどうか解らないけれど、俺は曲に込められたメッセージを自分なりに受け取って、明らかにチャンネルを回されました。「理想主義だ」「夢想家だ」と彼を好まない人もいます。それでも全然いい訳です。芸術は、音楽はそういうもんだと思います。そして世界もそういうもんだと思います。姿形が違うように、人はそれぞれです。でも違う事を認められる、違う事こそが素晴らしいと誰もが思える、そんな世界が一日も早く来たらいいなぁと願ってます。



2月にUTAU-BLOGをスタートしてから、それまで以上にたくさんの人とより近くつながる事ができました。いつもアクセスしてくれて本当にありがとう。ブログを開発した見知らぬあなたにも感謝したい気分。俺アウォード・最優秀アイディア賞を授与します。そして俺でも簡単に更新可能なシステムを提供してくれているseesaaにも心から感謝。ありがたい。

札幌からも更新したいと思っているので、年明けにまたここで。そして2007年最初のライブが3月に決まりました。どうかみなさん健康でいてください。お互いに好きな事がっつりやりましょう。

今年一年本当にありがとうございました。ピース。


堀田義樹


ub_2006.jpg
posted by iMAGINATIONS at 06:56| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | Diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いろいろ考えさせられる事が沢山ありましたね。
来年は楽しく考えられる事が増えるといいな。
今年は一度もライブに行けなかったので
来年こそ義樹さんの歌声を生で聞けるようにと
願うばかりです!
正月、故郷を満喫してきて下さい!!
Posted by 宮登 at 2006年12月31日 13:15
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック