2010年10月31日

せつない気持ち

今、書店に並んでいる雑誌BRUTUS。表紙がフランダースの犬、特集が『せつない気持ち』。即買いしました。ご存知の方も多いと思いますが、僕はせつなさが大好物。たまに「そのために生きてるんじゃないのか」と思うほど、せつなさを感じたときの不思議な感覚が好きです。

特集の中では誰も挙げていない作品でパッと思い浮かんだのは、映画『哀しい気分でジョーク』かな。ビートたけし主演の、お笑い芸人と余命いくばくもない幼い息子の話なんですが、対比がたまらない訳ですよ。息子の事を心配しながら、仕事でしょうもないかぶり物をつけたりしてね・・。公開当時の僕は小学生か中学生か、まだたけしが映画監督を始める前の作品だったと思います。その時よりも何年か後、深夜に放送しているのを見てオイオイ泣けて。少し大人になって理解できた部分もあって。
そもそも笑いってせつないものですよね。はかないというかね。昔から大変な時代に喜劇が流行したりするのは、きっとひと時でも心に灯りが欲しいという心理状態からだもんね。今の日本のお笑いブームみたいなものも、時代と無関係じゃないと思うもんなあ。

あとは、マンガ『ブラック・ジャック』のピノコの存在。想いを寄せているブラック・ジャックからは娘、あるいは助手として扱われ、自分自身はレレイ(レディー)のつもりでも、三頭身の身体から成長することは一生できないという。この心模様を繊細に描いたエピソードもいくつかあるんですけど、いや〜せつないですよね奥さん!(誰?)アッチョンブリケ、なんて、強がりをこれまた笑いに変えてね。手塚治虫もせつない作品が多い気がしますね。

巻頭にあった内田樹氏のインタビューにとても共感し、興味深く読んでいました。彼は幼い頃から少女マンガが好きで、女の子と遊んでいることが多かったといいます。僕も上に姉妹が3人続いた後の末っ子で、そのせいか昔から女の子と一緒にいるほうが楽でした。姉が集めていた少女マンガもよく読んでいて、キャンディ・キャンディなんて大好きだった。内田氏言うところの「男性型せつない」「女性型せつない」の分類では、僕は完全に後者ですね。スポ根や忠臣蔵より、届きそうで届かない、みたいなね。

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12月半ばに、2010年最後となりそうなライブが決まりそう。そうそうばかりですが、決まったらすぐにお知らせしますね。

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せつない曲。秋っぽいセレクト。
上のリンクで直接聴けます。下は収録アルバム。

The Blower's Daughter/Damien Rice


damien3_.jpg O/Damien Rice

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Hide and Seek/Imogen Heap



imogen2_.jpg Speak for Yourself/Imogen Heap

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Sadsong/Fredo Viola


fledo2_.jpg The Turn/Fredo Viola

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Breath Me/Sia


sia2_.jpg Colour the Small One/Sia

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2 birds/Mugison


mugison2_.jpg Mugimama Is This Monkey Music/Mugison

posted by iMAGINATIONS at 02:45| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | Diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月11日

早いもので

10月です。

僕の誕生日を覚えていてくれて、メッセージを下さった方へ。
本当にありがとう。すごく嬉しかったです。力になります。

もう人生の半分を東京(と神奈川)で過ごしたことになるんだなあ。びっくり!

尊敬する諸先輩に比べたらまだまだ浅い経験値。まだまだ修行中の身。それでも、これだけでも生きていればいろいろなことがありますね。不運な出来事だと思っていても後からそれが幸運だったと感じられることもあるし、逆も当然あったりするし。この世界は今日だって分からない事だらけだけど、解ってしまうのもきっとつまらない。未来の運勢がどうでも、前世がどこの誰でも、この瞬間は自分だけが味わえる宝物。すべての出来事に感謝して、できるだけ笑顔で、この一年も日々を楽しみ尽くしたいと思います。

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この一年の間に出会った『ホ・オポノポノ』という思想、生き方の方法があります。本でも話題になったのでご存知の方は多いかもしれません。ホ・オポノポノとは、ハワイに古くから伝わる癒しと問題解決の技法で、基本的に<すべての出来事、問題は自分自身の責任である>という考え方に基づいています。そして、自分自身の責任であれば、自分自身が解決できるというのが中心にあるメッセージ。問題とは、自分の身に起こることはもちろん、経済や社会情勢、戦争にいたるまで、まさしくすべてのこと。詳しく書いていくには字数が必要なので、興味を持った方がいればぜひ本を読んでみてほしいのですが、僕にとっては非常にしっくりくるものでした。

政治が悪いから、学校が悪いから、会社が何もしてくれないから、こんな時代だから、家が裕福じゃないから、○○君が優しくしてくれないから。・・たびたび、こういった言葉がいろんなところから、また、自分の中からも聞こえてきます。
確かに簡単で楽です。責任が他のところにあると思えば、自分が傍観者で、時には被害者でいられる。でも、何かの、誰かのせいにした瞬間、物事に立ち向かう意欲や自分が成長できる大切な機会が制限されてしまう気がするんです。

ホ.オポノポノでは、「100%自分の責任」と考えています。一部ではなく、100%。これは、すべてをそのまま受け入れるということも意味しています。そして、その問題をどう解除していくのかも教えてくれています。宗教ではないので、教典もないし、教祖もグルもいません。誰でも今日からできる。それがまた、いい。

本の中にもありますが、自分の責任であるという考え方は、解決の方法も自分の手の中にある、どうしたいのかを選べるということです。最初にしばらく実践してみた時、日常の細かなストレスが減ってゆくのを感じるようになりました。それから、余分な情報に左右されることが本当に少なくなりました。僕はもともとがせっかちで、流されやすいタイプなので、変化が分かりやすかったのかもしれない。続けるうちに、ますますこの感覚は強くなりました。

だからといって、もちろん日々の何もかもが突然バラ色になったではありません。悲しみも、痛みもいろいろあります。それでも、すべては自分の世界で起きていることだと真っすぐに見てあげれば、あとは自分自身で選んでいける。自由に進んでいける。いつも自分と共にある見えないものが、すごく軽くなったんです。
今年はとてもいい調子で、自分の成すべき事に集中できている。何度も言うようにまだまだ修行中の身だけれど、それでも、一歩ずつでも歩いて行けている実感が得られるのはありがたいことです。

別の国に古くからある叡智をシェアさせてもらえるのは、きっとひと昔前では難しかったと思います。そういう意味では、本当にいい時代ですよね。

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少し振り返ったり、確認したり。あまり気にしていないようでも、やっぱり誕生日のあたりっていろんなことを考えるものですね。そして親と家族への感謝、仕事などで関わる人、一緒に生きてくれている人への感謝。そういったことも素直に感じられる、年に一度のよい日です。生まれてくることができて、今日まで生きてこられて、ありがとう。

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ホ・オポノポノ / イハレアカラ・ヒューレン

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豊かに成功するホ・オポノポノ / イハレアカラ・ヒューレン
posted by iMAGINATIONS at 11:52| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | Diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする