季節変わりが好きだ。特に夏の終わり→秋はせつなくてたまらない気分になる。
ところでまだ札幌に住んでた時、アルズバーで仲良くなった米黒人のピアニストとCarole KingのNatural Womanを一緒に歌って「俺このせつない部分が好きなのさー」とかなんとか話したら「せつないってどういう感じ?」と聞かれた。どうやら英語で適切な言い換えができない日本語のひとつらしい。言われてみれば実に日本的曖昧さに満ちた表現ではある。悲しい、でもなく、痛みとも違う。あるいはそのどちらでもあるような、そうでもないような。胸キュン…いや、これは違うか…(でも少しは要素が入ってる気もする)。が、「せつなさ」は明らかに我々の中に組み込まれた感情のひとつだ。個人的な話だと、俺はせつなさを求めて生きているような感覚すらある。そう、ちょっと気持ちいいんだ(ますます米人に説明しにくい)。四季がはっきりしている風土とも関係しているのかなと思うんだけどね。シーズンごとにもののあはれを感じるもんね。何者も変化に影響を受けずに生きては行けないし。せつなさとは、過ぎると来るとの間のゆらぎが心にもたらす風のようなもの、なのかねぇ。思いがけず語呂もいい。
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さて明日はグレープフルーツムーンで歌います。久しぶりにみんなと会えるの楽しみにしているのでー。